日本語の挨拶や社交辞令といった言葉は、英語に簡単には変換できないものがあります。
例えば、「よろしくお願いします」は英語でどのように言えばいいのでしょうか?
「よろしくお願いします」は英語に対表現がない
「こんにちは」や「ありがとう」のような基本表現は、日本語と英語にそれぞれ対応する表現があります。
しかし、その言語に特有の表現というものが存在します。いわば、英語に日本語と対の表現がないものです。
「よろしくお願いします」も、そのひとつです。
では、英語では一体どう表現すればいいのでしょうか?
「よろしくお願いします」は、文脈ごとに表現を使い分ける
「よろしくお願いします」のような、ある文化に特有の表現は、状況を的確に判断して使い分けることが大切です。
例えば、次のような「よろしくお願いします」は、どのように英語で言えば良いでしょうか?
近々同じチームで働く人への「よろしくお願いします」
「同じチームですね。よろしくお願いします」
この「よろしくお願いします」は、一緒に 「同じチームで働くことを『楽しみにしている』」という文脈です。
ですので、そのように加工してしまいましょう。
I'm looking forward to working with you on the same team.
で十分でしょう。
このように、「文脈・状況判断 → 加工」のプロセスが重要です。
今後のつながりを求める「よろしくお願いします」
ひと仕事終えた、相手のおかげでいろいろ助かったという経験はどなたでもありますよね。
そんな時「今後ともよろしくお願いいたします」は、英語でどのように言えばいいのでしょうか?
ここも、「文脈・状況判断 → 加工」で英語にします。
この文脈の「よろしくお願いいたします」は、「またいつか仕事を一緒にすることを希望する」と考えることができます。
ですので、そのように原文を加工して、英語にしましょう。
I hope I will be able to work with you again sometime soon.
I hope I will have a chance to work with you again sometime in the future.
といった表現で十分に意図は通じるでしょう。
書類の送付を「よろしくお願いします」
「金曜日までに書類を送って下さいますよう、よろしくお願いいたします」は、どうでしょうか。
これはそれほど難しくありません。
「文脈・状況判断 → 加工」で考えていくと、これはまず依頼の文脈です。
「金曜日までに書類を送って下さいますか?」と、依頼表現に加工して、英語にします。
Could you send me the document by Friday?
Would it be possible for you to send me the document by Friday?
これで通じるはずです。
英語の「よろしくお願いします」は状況で判断
このように「よろしくお願いします」のような、英語に対の表現がない場合には直訳ができません。
ですので、日本語特有の表現で上手く英語にできない時には、「文脈・状況判断 → 加工」の手順で変換していきましょう!